何が必要?設計時に取り入れたい ママたちが授乳室に求める設備・工夫15選
ベビー休憩室はおむつ替え、ミルクを作る、授乳する、離乳食をあげるなど様々な
役割を持っています。
アンケートでは、ベビー休憩室が良かった場合、その施設を優先的に訪れようと思う
ママやパパが99%という結果になりました。
ベビー休憩室の環境は施設の集客にも影響する重要なものと言えます。
今回はベビー休憩室の中の赤ちゃんが母乳を飲むスペースである「授乳室」についてお話しします。ママが授乳室に求める設備や工夫15選をピックアップしましたので、好印象な授乳室になっているか、より良くするには何が必要かぜひチェックしてみてください。
おむつ交換台ゾーンはこちらで解説しています。
目次[非表示]
- 1.配置を考える
- 1.1.設置場所を複数設ける
- 1.2.個室を複数設ける
- 2.授乳室に必要なもの
- 3.落ち着いた環境づくり
- 3.1.授乳室入り口に女性専用スペースの表示
- 3.2.授乳室の個室入り口に使用中の表示
- 3.3.プライバシーの確保
- 3.4.音や光に配慮する
- 3.5.空調設備の用意
- 3.6.適度な人目がある場所に配置する
- 3.7.授乳室個室に非常ボタンを設置
- 4.あると便利なもの
- 5.まとめ
- 5.1.カタログ・設計ガイド
- 5.2.設置事例
配置を考える
設置場所を複数設ける
おむつ替えはトイレのおむつ交換台でもできますが、授乳には授乳室が必要です。泣いている赤ちゃんを抱えて授乳室まで移動するのは大変なので、広い施設では授乳できる場所が複数あると便利です。
また、ベビーカーでフロアを上下に移動するのは大変です。メインの授乳室の他に小さめの場所が複数のフロアに分散しているとより利用しやすくなります。
サイズ別レイアウト参考例はお役立ち資料をご確認ください。
個室を複数設ける
授乳は少なくとも約10~20分と長い時間がかかるものです。前の人がいつ終わるのかわからずに待つのは非常にストレスがたまりますし、待たせていると思うと、焦ってしまいます。
赤ちゃん連れが多いベビー用品売り場の近くは個室を多く配置するなど、場所に応じて調整すると混雑を緩和できます。
授乳室に必要なもの
授乳しやすいいす
授乳のとき、ママは腕に数kgもある赤ちゃんを抱いています。腕や腰が疲れないよう、背もたれや肘かけなど適切なサポートがあり、楽にここちよく座れるいすが必要です。
赤ちゃんを抱いたままでも立ち上がりやすい、適度な硬さのいすやソファを選びましょう。
参考:CombiエンジェルK授乳ソファシングルJS31S
ひざが自然に少し高くなる座面高さで、お子さまがずり落ちにくくゆったり座れて姿勢を変えやすいワイドシート
授乳いすの選び方はこちらの記事で解説しています。
荷物置き
赤ちゃん連れのお出かけでは荷物が多くなります。
授乳いすのそばに、荷物置きやコート掛けを設置します。
十分な広さ
ベビーカーやショッピングカートで移動するかたもいます。ベビーカーを置ける場所の確保と、スムーズに移動できる広さが必要です。
また、上のお子さまと一緒に座れるスペースもあると、授乳中に上のお子さまがどこかへ行ってしまう心配がなく安心して授乳が出来ます。
落ち着いた環境づくり
授乳室入り口に女性専用スペースの表示
授乳室は赤ちゃんが母乳を飲むスペースです。
家族で使用できる個室などを除き、基本的には女性専用のスペースです。肌を露出する場所でもあるので、安心感のある空間にすることが大切です。
ミルクでの授乳スペースなど男性が入ってもいい場所と女性だけが入れる場所は、サインなどで明確に分けましょう。女性専用スペースは男性が入りにくいデザインにするのもおすすめです。
ミルクを作る調乳用温水器についてはこちらの記事で解説しています。
授乳室の個室入り口に使用中の表示
誰もいないと思い扉を開けられてしまったり、何度もノックされたりして落ち着かないといったことがないよう、個室の入口には使用中とわかる表示を用意します。
プライバシーの確保
急に誰かが入ってこないか不安を感じながら授乳はしたくありません。授乳ゾーンは入口から授乳している姿が見えない工夫が必要です。
個室の入口はカギのかかる扉が理想ですが、スペースの都合で扉が設けられない場合は、簡易的でも鍵の掛けられるアコーディオンカーテンがおすすめです。突然あけられてしまうかもしれないという不安を感じるかたが多いので、カーテンは避けるのが望ましいです。
音や光に配慮する
突然大きな音がなるとお子さまがびっくりしてしまうので、館内放送の音量には注意が必要です。また外の音が気になって授乳に集中できない赤ちゃんもいるので、ゲームセンターのように大きな音が鳴る場所の近くは避けましょう。
授乳中の赤ちゃんは仰向けの姿勢になることがとても多いです。赤ちゃんの目に直接光源が入らないように間接照明が基本となります。設置が難しい場合は、光源がカバーされている照明器具を使うことで、赤ちゃんに眩しさを与えないようにすることができます。
また、授乳中のママはにおいに敏感なため、アロマなどはひかえめな演出が良いでしょう。
空調設備の用意
母乳がよく出るためには、ママがリラックスすることが必須です。授乳中は暑くなるので空調設備があると真夏の授乳も快適です。
参考事例:グランベリーパークさま(写真をクリックすると事例に飛びます)
適度な人目がある場所に配置する
授乳室ではママの肌が露出するので、不安を感じる人もいます。不審者が立ち入りにくいような、適度に人目のある場所に配置します。
ただし、出入口やパブリックスペースから授乳ゾーン内部を見通せないような工夫が必要です。
授乳室個室に非常ボタンを設置
具合が悪くなっても個室にいると助けを呼べません。
非常ボタンで外部と音声がつながっていると安心です。
あると便利なもの
身づくろい用の鏡
授乳をした後は着衣を整えます。
授乳用の個室や出口付近に全身が映る大きな姿見を設けましょう。
ベビーキープ
衣服を整えている間や抱っこ紐をつけ外しする際に、お子さまを座らせておくことが出来るので便利です。
家族のスペース
授乳ゾーンには1人掛けだけでなく、上のお子さまが座って待てる場所があると良いです。
上のお子さまが一緒に座れる2人掛けの授乳ソファもおすすめです。家族を待たせているプレッシャーを感じるママも多いので近くに待ち合いベンチを用意すると良いでしょう。
(ミルクで授乳するかたが使うベンチとは別に用意しましょう)
まとめ
授乳室は赤ちゃんの大切なお食事の場であり、授乳は赤ちゃんの成長に必要不可欠な大切なものです。ママも赤ちゃんも落ち着いて過ごせる授乳室を作る際の参考になればうれしいです。
カタログ・設計ガイド
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設置事例
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